サクランボ
皆さんご存じサクランボ。
桜の実として収穫される、この果実は、桜の花が咲き終わった後に出来る。
使われ方としては、そのままのおいしさを味わうも良し、デザートの上に彩りを添えるも良しと、
様々な使われ方をしている。
中には、サクランボの種飛ばし大会なんてのもある程で、世界中の桜の木が生息できる気候の国でおなじみである。
ところでだ。
2年くらい前の事だが、私はあるファミリーレストランに男5人で行ったときの事。
別にファミリーレストランに行きたかった訳ではないが
5人もいると意見がまとまらず、「何でもあるファミレスで良くない?」
なんて流れでファミレスに行った経験は誰にでもあると思う。
そんな5人がファミレスでメニューを見終わり、店員の呼び鈴を押し、
店員が来るのを待っていると、
一人がこんな事を言った。
「・・・・そう言えばさ・・・口の中でサクランボの茎を結ぶ事が出来るヤツって、キスが上手いって知ってる?」
普段のサクランボが簡単に手に入らない環境なら、
「へぇ〜!!そうなんだ!今度友達にも教えてやろう!」
で終わる話だが、ここはファミレスだ。
あっという間に5人の手がメニューに伸びたかと思うと、
メニューを血眼になりながらサクランボを探した。
・・・・
すると「特製パフェ」にサクランボがトッピングされている事が判明!!!
「お待たせ致しました。ご注文どうぞ!」と店員が到着した。
「え〜、とりあえず特製パフェ5つ」
と、いつの間にか、今回の最重要品となっている「特製パフェ」をオーダーすると、
各自はそれぞれの品を注文した。
とりあえず、昔からの諺にもあるとおり、
腹が減っては戦ができん。
ということで、戦の前に腹ごしらえする5人。
5人とも各自が注文した品を食べると、
いよいよ戦いの始まりである。
そう、
「第1回誰が一番キスが上手いのか選手権」
がついに始まるのである。
言い換えれば、
「誰が一番いい男なのか選手権」
である。
男として、簡単に負けるわけには行かない。
ルールは簡単。
ポイント1
早さ
つまり、「誰が一番早く結ぶ事が出来るか。」
ポイント2
芸術性
つまり、「誰のものが一番美しいか。」
ポイント3
結び目
つまり、「誰の結び目が一番難易度が高いか。」
以上の3点を踏まえ
「せーの!」のかけ声で5人とも一緒にサクランボの茎を口の中に放り込む。
この瞬間、
端から見たら5人の男が口をモゴモゴさせながら真剣な表情で何かに取り組んでいる様は、
異様以外の何者でもないであろう・・・
1分経過・・・結べた者はいない。依然として茎と格闘中。
2分経過・・・結べた者はいない。依然として茎と格闘中。
3分経過・・・結べた者はいない。依然として茎と格闘中。
4分経過・・・結べた者はいない。依然として茎と格闘中。
5分経過・・・結べた者はいない。全員が断念した。
結果・・・
全員が駄目男である事が判明。
果たして、第2回は開催されるか否かは不明であるが、
一人の男として、
もし第2回が開催されるならば、早さ、芸術性、結び目、共にぶっちぎりで優勝したい。