信頼

 

 

 

 

 

あなたの知っている人のうち、信頼できる人は誰ですか?

と聞かれたときに、あなたはなんと答えるか。

 

この問題の答えは一つではないのは当然であり、

人それぞれ十人十色の解答が得られると思う。

 

私に限ったことではないであろうが、

親友は勿論として、親兄弟くらいは信頼できる人として名をあげたいものである。

 

 

ここまで読んでものすごく勘の良い方はもうお気づきかもしれない・・・

そう!ひょっとしてあの人が登場するのではないだろうか?

号泣無惨登場回数最多を誇るあの人が・・・!?

 

 

実はそうなんです!!!!

 

あの人の登場です。

 

あれは忘れもしない新年も押し迫った12月31日の夜。

我が家では、新年を家族で迎えるにあたり

母手作りの年越し料理を食べた。

 

テレビで紅白歌合戦を見ながら

家族で麻雀をしながら新年を迎えるのが

我が家流新年の迎え方なのだ。

 

そうこうしているうちに年が明け

家族全員で

新年明けましておめでとうございます!!何かあったらよろしく!

 

とお互いに挨拶!

 

近くの神社に初詣へと向かったのであった。

 

が!

 

何か体がおかしい!?

 

気温は真冬と言うこともあり、身を切るほどに寒いが

何かおかしい?

 

う〜ん?やっぱり気のせいじゃないな〜?

 

具合が悪い!!

 

新年と言えば

初詣、初日の出、初売り等

お楽しみ行事がいっぱい!

ここは多少我慢しても、

お楽しみ行事のためにいつも通りを振る舞う。

が、

初詣は乗り切ったが

年越しそばを家族で食べたのだが、

普段なら2分もかからずに食べきってしまうほど好物の麺類だが

具合が悪いためそばを食べることが出来ない。

 

それを家族に見られ

速攻ばれたわけである。

 

ここまでは至って普通に

新年に具合が悪くなっただけ

の話であるが、

 

私が具合が悪いのが家族にばれて、

薬や水などを持ってきて貰い、熱を測るとなんと38.5℃もあるではないか!!?

 

まずい普通に具合が悪くなってきた。

姉は言った。

 

部屋が隣だから、具合がもっと悪くなってどうしても我慢できそうにないときは、大声だしてねーちゃん呼べ?

声が出せないほど具合悪くなったら、壁をたたいて我慢しないで呼べよ?すぐ行くから!

 

 

そう、私の寝ている部屋は姉の寝ている部屋の隣の部屋、

さらには、私のベットは姉との部屋の仕切りになっている壁に沿って置いてある。

 

つまり、大声を出しても聞こえるし、

声が出せなければ、一番近くの壁を叩けば、すぐに姉に具合の急変を知らせることが出来る。

さらには、具合の悪い私にとって、

具合が急変したら姉をすぐ呼べ!

その言葉は、頼もしく、非常に信頼できるものであった。

 

そんな中、

具合は悪いが、何かあれば姉がすぐ飛んできてくれる

というある種の安心感に包まれながら

私は眠りについた訳である。

 

 

 

 

 

・・・・・・・キンコンカンコ〜ン・・・

ただいまー、市内○○において、建物火災が発生しました。

 

突然の防災無線からの放送があった。

私が住んでいたM県K市は、

火事や熊出没情報、迷い老人など、防災無線で市内全域に放送されるのである。

 

話は戻るが、火災は住所的にはすごく近い位置のようだ!?

 

もしかしたら火が見えるかもしれない・・・

付近からは消防車がひっきりなしにサイレンを鳴らしながら火災現場に向かって走っていく。

 

多少具合悪い体を無理矢理起こし、

窓へと歩いていく・・・

カーテンを開ける

しかし火は見えない。

諦めてカーテンを閉め体を反転した瞬間!!!

 

産まれて初めて意識を失い、床に倒れた。

 

当然、体重66kgの私が倒れたのだから「どーん」という大きい音がする。

 

 

私が休む前に姉は言った・・・

 

 

部屋が隣だから、具合がもっと悪くなってどうしても我慢できそうにないときは、大声だしてねーちゃん呼べ?

声が出せないほど具合悪くなったら、壁をたたいて我慢しないで呼べよ?すぐ行くから!

 

 

つまり、

 

 

倒れ込んだ私

大きい音

具合が悪いときに私が姉を呼ぶサイン

姉が来る

 

 

・・・・・・

 

はずなのだが、

 

待てど暮らせど姉は来ない。

いや、来る気配がない。

 

来るとしたら、姉の部屋から起きあがる音や、自分の部屋の扉を開ける音が必ずするはず・・・・・

 

 

10秒経過

・・・・

30秒経過

・・・・

1分経過

・・・・

5分経過

・・・・

・・・・・?これはひょっとして来ないのでは?

 

 

再確認して頂きたい。

寝る前に

 

 

部屋が隣だから、具合がもっと悪くなってどうしても我慢できそうにないときは、大声だしてねーちゃん呼べ?

声が出せないほど具合悪くなったら、壁をたたいて我慢しないで呼べよ?すぐ行くから!

 

 

しかし、現実はどうだ?

 

距離として、5m程しか離れていない私の部屋と姉の部屋。

5分かかる距離だろうか?

 

賃貸マンション風に言うなら

徒歩5秒の距離

 

まさにアクセス最高と言わざるを得ないだろう・・・・

 

 

何故姉は来ないのか?

その原因を究明する必要があるだろう・・・

 

後日談、

 

 

「いや〜!音は聞こえたんだけどさ〜!?その後、うんともすんとも言わないから大丈夫なんだろうな〜」

と思って来なかったらしい・・・・

 

ってこんな事言ってますが、簡潔明瞭にまとめますと、

 

睡魔に勝てなかったらしい

 

 

実の弟の一大事に実姉は寝ていたのです。

 

不届き者という言葉がまさにぴったりですね。

 

 

ちなみに、その時父母はどうしたか?

 

父→姉が行くって言ってたから何かあったら姉が呼びに来るだろう・・・

母→姉が行くって言ってたから何かあったら姉が呼びに来るだろう・・・

姉→睡魔に勝てずに来ず

 

 

もし、この状況があなたの家族として、このテキストの一番はじめの問いをもう一度問いたい!

 

 

あなたの知っている人のうち、信頼できる人は誰ですか?

 

と問われ、あなたは家族の名前を挙げることが出来ますか?

 

 

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