異国の地にて
時は私が小学生、場所はイギリスはロンドン
当時私は、太鼓を近所の家のお父さんが監督になり、同級生や先輩、後輩と一緒に習っていた。
各種大会や地元や近県で開催されるお祭り等、参加出来そうなものは参加するといったような活動をしていたのだが、
イギリスはロンドンで開催される「JAPAN FESTIVAL(ジャパン フェスティバル)」にどういう訳か参加することになった。
JAPAN FESTIVALとは、日本の伝統芸能をイギリス人に紹介しようとするもので、
流鏑馬(やぶさめ)、歌舞伎、太鼓の日本に代表される3つだったようなの伝統芸能を披露しようとするものである。
勿論、我々の出演はその1回だけでなく、その他に3〜4回舞台があり、結果的には大成功な訳だが、
号泣無惨の読者がそんな、「ふ〜ん、よかったね。」という感想を期待しているはずがないことは、骨折尊は熟知しているわけで、
結果が大成功なのはどうでもよいのである。
そう、みんなが号泣無惨に求めるもの、
大爆笑
である。
私がイギリスで太鼓をたたいて大成功したなんてどうでも良いのである。
話はもどって、イギリス到着し、数回演奏を行った訳だが、
なんと、世界有数のデパートとして名高い、「ハロッツ」で太鼓を演奏することができるという。
ハロッツと言えば、イギリス王室も御用達のデパートである。
一同はハロッツの外観を見るなり
「うお〜すげ〜、ライトアップしてあるよ〜」
と、田舎もの丸出しでハロッツにぞろぞろ入っていき
控え室にとりあえず入ったわけだが、
人間というものは不思議なもので極度の緊張状態が続くと何故か行きたくなるものがある。
そうトイレである。
義務教育時代に、テストの日の休み時間の度にトイレに行ってる奴はいなかっただろうか?
義務教育時代に、泳げない奴が水着に着替え終わった瞬間にトイレに行ってる奴はいなかっただろうか?
体育祭の時、3分後にスタートと言うときにトイレに行ってる奴はいなかっただろうか?
そう、皆さんも1度か2度は経験があると思うが、人間は極度の緊張状態が続くと何故かトイレに行きたくなるものなのだ。
それは、Aさん(仮名)も例外ではない。
Aさんはわざわざイギリスはロンドンの超有名デパートハロッツで、トイレに行きたくなったのだ。
そしてAさんはトイレに行った、
Aさんはなんとかトイレについた。
Aさんはようを済ませた。
が、あなたがよく行くデパート等を想像していただけると大変ありがたいのだが、
トイレ→
という看板は天井にあるかもしれないが、
控え室→
という看板はどこにもないのだ。
つまり、Aさんは
イギリスはロンドンにある
超有名デパートハロッツ
まで来て
迷子になったのだ!
焦るAさん!しかし周囲をくまなく探しても、周りには外人しかいない。
(今はイギリスにいるので、イギリス人から見れば当然こっちが外人になるわけだが・・・)
勇気を出して、店員らしき人に話しかけてみる。
えっ、え〜っと・・・
Me member ばらば〜ら〜.
みなさんも、怪しげな外人になったつもりで声に出して言ってみましょう。
ミー メンバー ばらば〜ら〜!!
店員「・・・・・OK!OK!COME ON!」
ここで、驚くべき事は、Aさんが「ばらば〜ら〜」と言ったことではない。
そう、「ばらば〜ら〜」が英語が公用語として設定されているイギリスで通じるという事実だ!
みなさん、英語が公用語として設定されている人に会う機会があったら、胸を張って言ってみよう。
Me member ばらば〜ら〜
と、
私は英語が苦手だ。
中学、高校と赤点ぎりぎりを彷徨い続けた理由が今分かったような気がする。
そう、
Me member ばらば〜ら〜
と言ったAさんは
血のつながった兄弟であるということを・・・